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変わることは、自分を捨てることじゃない。|独創誠心 – DOKU SOU SEI SIN – #014

独創誠心 -DOKU SOU SEI SIN-

これまでの「独創誠心」では、
未来を想像すること、逆境の中にある可能性、夢を語ること、続けること、そして自分自身の価値を信じることについて書いてきた。

その中で、僕自身が何度も考えてきたことがある。

それは、

「変わること」と「自分を失うこと」は、本当に同じなのだろうか。

ということだ。

人は、変化を怖がる。

今まで続けてきたことを変えると、

「昔と言っていることが違う」

「前のほうが良かった」

「変わってしまった」

そう言われることがある。

でも、僕は思う。

変わらないことだけが、信念ではない。

むしろ、自分が大切にしているものを守るために、変わらなければならない瞬間もある。

変わらないことが、正解とは限らない。

昔の自分に、今の自分を縛られなくていい。

昔の自分が決めたこと。

昔の自分が好きだったもの。

昔の自分が目指していた場所。

それらを大切にすることは、とても素敵なことだと思う。

でも、

「昔こう言ったから」

「昔こう決めたから」

という理由だけで、今の自分を縛ってしまう必要はない。

人は経験する。

失敗する。

学ぶ。

出会う。

そして、少しずつ考え方が変わっていく。

昨日まで見えなかったものが、今日になって見えることもある。

だから、考えが変わることは、必ずしも「ブレること」ではない。

新しい経験によって、自分の答えが更新された。

そう考えてもいいのだと思う。

本当に守るべきものは、形ではなく「芯」なのかもしれない。

方法が変わっても、想いまで変わる必要はない。

デザインでも、同じことがある。

昔の自分が作っていたものと、今の自分が作るものは違う。

使う素材も違う。

シルエットも違う。

色も違う。

表現方法も変わる。

でも、その奥にある「なぜ作るのか」まで変わったわけではない。

僕にとってデザインは、ただ服や靴を作ることではない。

頭の中にあるものを形にする。

想像していたものを、現実の世界に出していく。

誰かの真似ではなく、自分の感覚と経験から何かを生み出す。

その部分は、ずっと変わらない。

だから僕は、

「変化」と「軸」は、両立できる。

そう思っている。

形が変わってもいい。

やり方が変わってもいい。

環境が変わってもいい。

でも、自分が大切にしているものまで、簡単に手放さなくていい。

変化を恐れると、未来まで過去のままになる。

「今まで通り」が安心とは限らない。

慣れた場所にいると安心する。

慣れたやり方なら失敗も少ない。

だからこそ、人は変化を避けたくなる。

でも、未来は「今まで通り」の延長線上にしかないわけではない。

新しいことを始めれば、新しい失敗がある。

新しい人と出会えば、新しい価値観に触れる。

今まで行かなかった場所へ行けば、今まで見えなかった景色が見える。

それは、とても怖いことでもある。

でも同時に、

まだ知らない自分に出会うための入り口でもある。

変わるということは、今までの自分を否定することではない。

今までの自分が積み重ねてきたものを持ったまま、次の自分へ進むことなのだと思う。

「変わったね」と言われてもいい。

昔の自分と同じである必要はない。

僕は、「変わったね」と言われることを、悪いことだとは思わない。

むしろ、何年も生きて、何も変わらないほうが不思議なのかもしれない。

経験したことも違う。

出会った人も違う。

失敗した数も違う。

見てきた景色も違う。

それなのに、何年経っても同じ考え方だけを持ち続ける必要があるだろうか。

もちろん、変わらないものもある。

自分が大切にしている信念。

人に対する誠実さ。

自分の仕事に対する姿勢。

創ることへの情熱。

そういうものは、むしろ時間をかけて強くなっていく。

だから、

変わることを恐れなくていい。

変わってはいけない部分と、変えていい部分。

その両方を、自分で見極めていけばいい。

人生は、完成した作品ではない。

描きながら、何度でもデザインし直せばいい。

以前、僕は人生を一枚の絵画に例えた。

一度描いた線を消すことができないからこそ、その上から新しい色を重ねていく。

人生も、それと似ている。

過去は消せない。

失敗も消えない。

後悔も消えない。

でも、その上から新しい経験を重ねることはできる。

だから人生は、完成してから次へ進むものではない。

生きながら、何度でもデザインし直していくものなのだと思う。

昨日の自分が選んだ道を、今日の自分が変えてもいい。

昔の夢を、新しい夢に変えてもいい。

一度諦めたことに、もう一度挑戦してもいい。

逆に、ずっと追い続けてきたものを手放してもいい。

大切なのは、

「昔の自分を裏切ってはいけない」

ではなく、

「今の自分は、本当にこれを望んでいるのか」

と、自分自身に問い続けることなのだと思う。

自分を変えるのではなく、自分を更新する。

未来の自分は、今の自分より少し自由でいい。

変化することに、罪悪感を持たなくていい。

人は変わる。

考え方も変わる。

夢も変わる。

生き方も変わる。

それでいい。

その変化の中で、自分が大切にしているものだけは、しっかり抱えていればいい。

僕はこれからも、変わっていくと思う。

デザインも変わる。

考え方も変わる。

作るものも変わる。

そして、きっと「独創誠心」に書く言葉も変わっていく。

でも、

「想像から創造へ。」

という想いは、これからも大切にしていきたい。

自分の人生を、自分の手でデザインする。

そのためには、ときには変わる勇気も必要なのだと思う。

― 独創誠心 ―

変わることを、
恐れなくていい。

昨日の自分と、
今日の自分が違ってもいい。

変わったのではなく、
歩いてきたからこそ、
見える景色が変わっただけ。

大切なものを抱えたまま、
新しい自分へ進めばいい。

人生は、
完成した作品じゃない。

何度でも描き直せる、
自分だけの一枚の絵画だから。

Change is not losing yourself.
It is becoming who you are meant to be.

Keep your core.
Change your shape.
Create your own life.

KENJI FUKUMOTO

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