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人生は、たった一枚の絵画である。|独創誠心 – DOKU SOU SEI SIN – #001

独創誠心 -DOKU SOU SEI SIN-

独創誠心 -DOKU SOU SEI SIN- #001

人生は、一枚の絵画に似ている。

真っ白なキャンバスを前にしたとき、最初は何を描けばいいのかわからない。

どんな色を使うのか。

どんな形を描くのか。

どこから始めるのか。

すべてが自由だ。

けれど、一度筆を置けば、その色はもう消すことができない。

少し間違えたからといって、キャンバスを捨てて新しいものに描き直すこともできる。

それでも、僕は思う。

人生という絵は、描き直す必要なんてない。


失敗した色も、人生の一部になる。

人生には、思い通りにならないことがたくさんある。

「あのとき、違う選択をしていれば。」

「もっと早く気づいていれば。」

「こんなことをしなければよかった。」

そんなふうに、過去を振り返ることもある。

僕自身も、そういうことは何度もあった。

後悔したこともある。

失敗したこともある。

思い通りにならなかったこともある。

それでも、今振り返ってみると、その一つひとつが無駄だったとは思えない。

なぜなら、その経験があったからこそ、今の自分がいるからだ。

人生というキャンバスには、きれいな色だけを残すことはできない。

暗い色もある。

濁った色もある。

自分では見たくないような色もある。

でも、そのすべてが重なって、一枚の絵になっていく。


消せないからこそ、意味がある。

絵を描いているとき、思い通りの線を引けないことがある。

一度引いた線は消せない。

だから、どうするか。

その線を活かして、次の線を描く。

別の色を重ねる。

形を変える。

そうしているうちに、最初は失敗だと思っていた線が、いつの間にか作品の一部になっていることがある。

人生も、それと同じなのかもしれない。

過去を消すことはできない。

失敗をなかったことにすることもできない。

失った時間を取り戻すこともできない。

でも、その経験の上に、これからの自分を重ねていくことはできる。

過去を消すのではなく、過去の上から新しい未来を描いていく。

それが、人生なのだと思う。


人生に、完成形はない。

一枚の絵を描いている途中で、

「もう完成した」

と思う瞬間があるかもしれない。

けれど、人生には本当の意味での完成形なんてない。

今日の自分と、明日の自分は違う。

一年後の自分は、今とは違う考え方をしているかもしれない。

十年後には、今まで想像もしなかった場所にいるかもしれない。

だから、今の自分だけを見て、

「自分はこういう人間だ」

と決めつける必要はない。

まだ描き途中なのだから。


誰かの絵と比べなくていい。

人は、つい他人の絵と自分の絵を比べてしまう。

あの人のほうが綺麗だ。

あの人のほうが大きな作品を描いている。

あの人のほうが早く完成している。

でも、本来は比べるものではない。

誰かのキャンバスと、自分のキャンバスは違う。

使っている色も違う。

描いてきた時間も違う。

経験してきたことも違う。

だから、自分の絵を誰かの絵と比べる必要なんてない。

自分にしか描けない一枚を描けばいい。

それが、どんなに不器用な絵だったとしても。


独創するということ。

デザインをしていると、「人と違うものを作りたい」と思うことがある。

けれど、本当の意味で独創的なものを作ろうとすると、ただ奇抜にすればいいわけではないことに気づく。

自分が何を感じてきたのか。

何を見てきたのか。

何を大切にしているのか。

どんな経験をしてきたのか。

そういうものが、自分の中に積み重なって、初めて「自分だけの表現」になる。

人生も同じなのだと思う。

誰かの生き方を真似するのではなく、自分自身の経験を、自分自身の人生に重ねていく。

それが、自分だけの作品になっていく。


だから、失敗してもいい。

何かに挑戦するとき、失敗しない方法を探すことがある。

もちろん、失敗を避けることも大切だ。

でも、失敗を恐れて何も描かなければ、いつまで経ってもキャンバスは真っ白なままだ。

最初の一筆が完璧である必要なんてない。

曲がっていてもいい。

間違えてもいい。

途中で色を変えてもいい。

一度立ち止まってもいい。

また描き始めればいい。

人生は、何度でも続きを描くことができる。


自分だけの一枚を。

人生が終わるその瞬間まで、僕たちは自分の絵を描き続けている。

今日という一日に、一つの色を加える。

誰かとの出会いで、新しい色が生まれる。

別れによって、違う色を知る。

失敗によって、今まで使ったことのない色を手にする。

そして、何年も何十年もかけて、少しずつ一枚の絵が完成していく。

その絵には、他の誰にも描けない線がある。

他の誰にも描けない色がある。

他の誰にも理解できない部分があるかもしれない。

それでいい。

それこそが、自分の人生だから。


最後に

もし今、自分の人生がうまくいっていないと思っている人がいるなら。

もし、過去の失敗を後悔している人がいるなら。

もし、自分の描いている絵が誰かよりも下手に見えている人がいるなら。

どうか、そのキャンバスを捨てないでほしい。

まだ途中だから。

これから、いくらでも色を重ねられる。

まだ描いていない場所が残っている。

そして、今まで失敗だと思っていた線さえも、これから描く未来の一部になるかもしれない。

人生は、たった一枚の絵画である。

だから僕は、

誰かの絵を描くのではなく、

自分だけの一枚を描いていきたい。


Poem

白いキャンバスに、
最初の一筆を置く。

間違えてもいい。
曲がってもいい。

消せない線なら、
その上から新しい色を重ねればいい。

悲しみも、
悔しさも、
出会いも、
別れも。

すべての色を重ねながら、

今日もまた、
自分だけの人生を描いていく。

まだ、完成していない。

だから、まだ描ける。


独創誠心 -DOKU SOU SEI SIN-

Think for yourself. Create for yourself. Live your own story.

KENJI FUKUMOTO

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